おやすみ、先輩。また明日

それは覚悟でもあった。

わたしはバレンタインにこれを、ヤンキー先輩に渡すんだって。



渡すことはできると思う。

でも、告白はどうだろう。



最近ずっと、ヤンキー先輩が優しい。

とろとろに優しい。


夢見心地にさせられる。


でもその優しさに溺れてしまってもいいんだろうかって、冷静に思う自分もいて。


だってそれは、幸せと同じくらい切なさを得ることになるから。



この恋に先はない。

けれどわたしにはこのままずっと、先も終わりも見えない片想いをし続けられる自信も勇気もなくて。



つまりわたしはまだ、迷っていた。












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