おやすみ、先輩。また明日


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このタイミングだったのは、きっと運命だったんだと思う。




1月末。

ヤンキー先輩と宇佐美先輩は、スキー研修&修学旅行で北海道へと旅立った。


ふたりともお土産に北海道の美味しいお菓子をいっぱい買ってきてくれるって言うから、笑顔で見送ったんだけど。

ヤンキー先輩とは、少し気まずいままお別れしてしまった。


気まずい、と思っているのはわたしだけかもしれないけれど。



ヤンキー先輩の態度は変わらない。

優しくて、あったかくて、甘ったるい幸せをくれる。


でもわたしはその幸せから逃げるような態度をとってしまっていた。

このまま溺れてしまうのがこわくて、たまらなく不安で。



好きだという気持ちは変わらないのに。


変わってしまったのは、わたしだ。

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