おやすみ、先輩。また明日


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朝は1本、余裕があれば2本早い電車に乗ることにして。


学校でも必要以上は教室から出ないようにして。


部活の帰りは須賀ちゃんや山中さんと寄り道をして帰るようにして。



できる限り、ヤンキー先輩とは顔を合わせないようにしはじめて1週間経つ。



廊下でばったり会うことが何度かあったけど、世間話しをする程度ですぐ別れるようにしていた。


宇佐美先輩はじっとわたしを睨んで、ヤンキー先輩は何か言いたげな顔をしていた。



そんなふたりを、わたしは分厚い笑顔の仮面をつけて避けている。






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