おやすみ、先輩。また明日


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それからもヤンキー先輩を避け続けた。


もう彼から心配するメールもこない。

それが寂しいなんて、身勝手すぎるから思っちゃいけない。



廊下でヤンキー先輩を見かけても、目が合いそうになると逃げていたから、彼がどんな目でいまわたしを見ているのかもわからなかった。


きっと怒ってる。

こんなにあからさまに避けられて、気分が良いわけないもんね。





「嫌われたかなあ……」



2月13日。

バレンタイン前夜。


わたしは洗いたての戦闘服、水玉のエプロンを身につけて家のキッチンに立っていた。

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