強迫性狂愛
「宮原さんの家族構成、今までの履歴…とかそういうことじゃない」

「他に何があるというんだ」


功は一瞬間をおいてから、覚悟を決めたかのように笑って言葉を続けた。



「宮原さんが、陰華の巫女かもしれないってこと」



……功の言葉に一瞬この部屋の空気が止まった気がした。


「陰華の巫女だと…?」

「――…その様子だと知らない、か」


深いため息をついて、ソファーに腰掛ける功に詰め寄る。


「功、お前何を言っている。百花は…」

「そう、普通の家庭に生まれ育っている」

「そうだ、ありえない」

「そうだよね、陰華の巫女なら……ありえない」

「……そんな有り得ない話をしにきたのか?」

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