強迫性狂愛
――…
「………」
最近朝の恒例行事。
私は、上靴をゆっくりと覗いてみた。
上靴に…今日は水あめが入ってる。
あのプール事件以来――…
気付かれないような、見つかられないような嫌がらせが続いていた。
「あ、紅」
「…また?懲りないのね」
怪訝そうな顔をして、私の手元にある上靴を覗き込んでから、紅がため息を零す。
紅には、話した…というよりもいつも側にいてくれるからすぐにばれてしまった。
だけど、大したことじゃないから迅には黙ってて、とお願いをした。