強迫性狂愛
そう私が納得すると


「覚えているのか…乗れ」

「はい?」

「…乗れと言っている」

「あの、何に?」


今のこの状況が全然掴めていない私に苛立ったのか、男の人は私の腕をグッと掴んだ。


「あ、あのっ」

「行くぞ」

「え、ちょ…私、今から…!」

「百花!明日でもいいよ!大丈夫だから!」

「え?え?ちょ、まっ…」


私が、百合ちゃんに助けを求めようとした時には、あっさりと車の扉は閉まってしまって。

そして、静かに走り出してしまった。
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