強迫性狂愛
「なんで……っ!」


ボスン、と迅の背中を軽く叩く。


「百花…?」


困惑したまま、私の顔を振り返る迅に――…


「………」


ギュウッ、と唇を噛み締めた。



ひと時の沈黙の後


ベッドが軽く揺れたかと思うと、迅が背を向けたまま、ベッドから降りようしている姿が目に入る。



その背中に


思わず手を伸ばしていた。

< 144 / 745 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop