強迫性狂愛
「………」


「お父さんも、お母さんもあなたを妊娠したってわかった時は、とっても嬉しくて、幸せだった。

何に変えても守りたいと思って…今迄育ててきたの」


「おかーさん……?」


なんで、今…その話をするの…?


「だけど、それは…敵わないって初めからわかっていた…。ごめんね、百花……」



電話の向こうで…



何か……



「お母さん…っ、なんで…」


なんで、謝るの?


「百花、決して黒澤さんから離れては駄目よ。彼は――…きっと、あなたを守ってくれる」


「それは…どうして……?」


カタカタ、と嫌な予感に体が震えてくる。
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