強迫性狂愛



「――キス、して…」



自分から、求めたことなんて一度さえなかった。



手を繋ぐことも



抱きしめられることも



迅にとって、何も意味さえ持たないのかもしれない。



迅の気持ちなんて――…どうしたって、見えない。


その行為に理由なんていらないのかもしれない。


だけど


今だけは求めて欲しい。


そうすることで、この不安を消してしまいたかった。

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