強迫性狂愛
「どれにしようかな」

綺麗に陳列されたジュースの棚を、暑いしさっぱりするのがいいな…そう思いながら眺めていた。


「…っと」


なにがいいかと思い悩んでやっぱりお茶にしようと手を伸ばすと


「わりぃ」


いつのまにいたのだろうか、隣にいる男の人と同じものを取ろうとしていた。

触れ合った指先を押さえながら


「私こそすいません。お先にどうぞ」


少し後に引きながらお茶を譲ろうとすると


「やるよ」


私の取ろうとしていたお茶を手渡してくれた。

< 198 / 745 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop