強迫性狂愛
「あの時は、ありがとうございました」


座ったまま、ペコリと頭を下げると


「いや?俺としては、覚えててくれなかったことのほうがショックだったかも」

「すいません…」


一度会ったとはいえ、一瞬だったし。

心の中で言い訳をしていると


「お詫びにさ、俺とデートしてよ」

「はい?」

「デート。いいでしょ?」

「む、無理です」

「なんで?」

「なんでって…」


無理に決まってる。

今だって、委員会終わるの待っててくれてるのに。

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