強迫性狂愛
「……んっ、」


車に乗り込んだ途端に、キスを落とされる。

迅のこの私に甘えてくるように、唇に縋るようなキスがたまらなく愛おしい。


「迅っ…」

「百花」



迅の胸に顔を埋めながら、迅の心臓の音に耳を澄ませた。


落ち着くの…、この瞬間が……。



たとえ、愛の篭った行為じゃなくたっていい。


たとえ、恋人同士じゃなくたっていいよ。



迅に触れてるだけで、不思議なくらい安心できるんだから――…

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