強迫性狂愛
――今日、一緒に寝ようね。
いつもなら、そんなことは決して言うことのない百花を不思議に思い、いつもよりも早めに百花の部屋へと向かった。
灯りのともる部屋に入って、ベッドに視線を向ければ
「………」
髪の毛もろくに乾かさないまま、百花がベッドに横になりながら眠っている姿を捉えた。
スヤスヤと安定した息づかいに、なぜか俺の気持ちも落ち着いてそのままベッドに腰を下ろした。
未だに湿っている髪の毛を少しだけ手に取り
「百花」
静かに呟いた。