強迫性狂愛
何かと思って振り返ると


「もも、これ俺の携帯な」


勝手に私のピンクの携帯を持って十河君は赤外線交信をしていた。


「ちょっと…勝手にっ!」

「だって、こうでもしないともも、俺に番号なんて教えてくれないだろ?」

「………」

「だから、ごめんな?コーラぶっかけて」

「…私の携帯番号が知りたくて…?」


体操服のズボンに携帯入れてたの知ってて……コーラをかけたって言うの?


「…、まぁそういうこと?」


別な方法もあったんだけどー、なんて軽く言う十河君はやっぱり掴めない人なのだと実感する。

< 256 / 745 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop