強迫性狂愛
「ん~っ!おいしいっ。このラズベリー」

「お庭にあるのよ。今度一緒に取りにいく?」

「わぁ!行きたい!連れて行って!」

「ふふ、了解。ほら、いっぱい持ってきたんだから、食べて」

「うんっ」


ゆるい生クリームに包まれた、ラズベリーのケーキを頬張っていると


「何か、調べものでもしていたの?」

「え?あー…うん」

「言いたくないなら、言わないでいいわよ」


そう言って、柔らかく笑う紅の優しすぎる気遣いは、いつも私の心を救ってくれる。


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