強迫性狂愛
cielでゆっくりとケーキを堪能してから、黒澤家に戻って部屋で着替えていると、制服から使用人の服に着替えた紅が顔を出した。


「紅!」

「お帰り、今日はどこに行っていたの?ずいぶん遅かったわね」

「ふふ、幸せの場所」

「なぁに?それ」


そう言って笑う紅に、思わず


「迅とね、ケーキ食べてたの」

「黒澤様と……え?ケーキ?」


紅も、迅の病気のことは知っているんだね。


「よくなってるみたいなの。迅の病気」

「えぇ?そんなこと…」

「なんかねっ、私が陰華の巫女だから…よくなったって…」

「………」


紅が目を見開いて私のことを見ている。


やっぱり…、驚いちゃうよね?

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