強迫性狂愛
第7章
本気
「さむいなぁ…」
お昼休みに、一人離れて学園の非常階段から外に出てみると、日差しは温かいのに、風が冬の装いを感じさせた。
「もう冬が来るのかぁ…」
そっと携帯を開いて、お母さんと一緒に映っている写真を眺めていた。
……何一つ、わからない。
お母さん、私…陰華の巫女なんだって。
ねぇ、お母さんは知ってた…?
知ってて、迅のところに私を………
「わかんないや…」
そう呟いて非常階段から覗く高く澄んだ青空を見上た途端に、携帯が鳴り始めた。