強迫性狂愛
「なぁに?恐がらないで。私は別に気にしていないから」

「………え?」


吐き出す吐息と共にようやく疑問を投げ返した。

すると道浜様は首を軽く傾げて


「あなたが迅の側にいることを、よ」

「………」

「陰華の巫女がなぜ迅の側にいるか、それは私にもよくわからないのだけど。――…迅の病気を治してくれたんですってね」


そう言って、華のように微笑んだ。


「ありがとう」


ふわりと、ピンク色の手で私の手を握った。


「ふふ…ほんとね、あなたの手って魔法みたい。私も、あなたとキスでもすれば何か変わるのかしら?」

「道浜様!」

「冗談よ。そんなの興味ないわ」


そう言って一瞬の内に、私に冷たい視線を向けたことに思わず息を呑んだ。

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