強迫性狂愛
第8章

婚約発表

寒さも厳しくなってきた12月――…


「おはよう、百花」

「おはよ!紅!」


2人で、制服の上にコートを羽織って玄関前の車まで向かう。


「あれ?迅は?」

「今日は、ご用事があるそうよ」

「そうなんだ…」


なかなか紅と2人で通学するのことない百花は、迅がいない寂しさを覚えながらも、嬉しくて色々な話をして盛り上がった。


――…違和感を覚えたのは、学園で車から降りた時から。


「ねぇ、なんか変じゃない?」

「なにが?」


いつもと違う雰囲気に、思わず身を寄せて紅に小声で話しかけた。

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