強迫性狂愛
「こんな時間までどこにいた?」


「こんなって……、まだ…」



さっき翔くんの家の車の時計を見た時は、まだ16時を過ぎたところだったはず。



「なんで、俺に断りもなく早退なんてした」


「………っ」



凄んでくる迅に、思わず唇を噛み締める。



「――…っじゃない…」


「なに?」


「迅だって…っ!私に断りもなく柚香さんとこに泊まったりするじゃない……っ!!」


「……百花」



目を見開いている迅を見て、あんまりにも悔しくて、悲しくって……溢れそうになる涙を思わず飲み込んでいた。
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