強迫性狂愛



「迅……?」



暗闇の中、目も慣れないけれど――…、傍にいるのは迅なのだと、そう確信しながらも、戸惑いを隠せずにいた。



「どこか痛いのか?」


「迅……?どうして…、ここ…」


「百花」



優しく私の頭を撫でる迅に、出し切ったはずの涙がまた零れだす。



「…い……」


「何か食べるか?それとも…風呂に入りたいか?」



いつも以上に優しい迅に、私はただ、頭を振って戸惑っていた。



「どして…」


「どうかしたか」


「どうして、ここにいるの…?」


「……百花が、心配だったから」


「………」


「目も腫れてる。今タオルを持ってくる」



私から、手を離そうとする迅の手を思わず掴んだ。
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