強迫性狂愛
気付く
――…
それから冬休みがあけて、いつも通りの日常が戻ってきた。
「百花、見つけた」
迅の傍には常に柚香さんがいて。
私は同じ教室にいることさえいたたまれなくて、
今日は3時間目は移動教室だったのをいいことに、勝手に迅と過ごした時間が多い図書室に逃げていた。
「翔くん…」
「黒澤の奴、最近真面目に授業受けてるもんな。一人でさぼりか?」
「うん…」
ただ、一人になりたかっただけ。
一人でいたほうが……辛くならないから。
あの2人を――…見なくて済むから。