強迫性狂愛
「百花、最近ちゃんと食べてるか?」


「食べてるよ?どうして?」


「いや、なんとなく気になったから」


「大丈夫だよ。ありがとう」



あれから、迅とは自分の中でどこか距離感を作ってしまっていた。


それでも―…夜一緒に寝る行為だけは変わることはなくて。


それだけが、私と迅を繋ぐ最後の砦みたいに感じていた。



「もう、1月も終わるんだね」


「あぁ、今年はいつもよりも寒くねぇか?」


「そうだね…」



だから、こんなに寂しくて悲しい気持ちに拍車をかけているのかもしれない…そんなことを思った。



「なぁ、百花」


「うん?」



図書室に注ぐ日差しは、外の冷たい風なんて関係ないくらい温かく感じた。


背中に優しい温かさを感じながら、百花は読んでいた本を静かにめくった。
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