強迫性狂愛
そのまま、何も言わずに優しく微笑んで部屋を出て行った柏木さんの背中を見つめたまま―…百花はグッと両手を握り締めた。


絶対に、ここにいる人たちに知られてはいけない。


もし―…知られたら



迅が――このことを知ったら


どう、思うのだろう。


迷惑だと、言うだろうか


出て行けって…、言うんだろうか……


抱けない陰華の巫女なんて、愛人としてもおく必要もない


そうだよね、迅――…



そっと、無意識にお腹を擦りながら百花は、温かいは生姜湯にそっと口付けた。
< 469 / 745 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop