強迫性狂愛



「あ……」



ぽつ、ぽつと…頬を濡らしていく水滴に、顔を上げると



「みぞれ…、?」



雪とも雨とも似つかない冷たいものが空から降ってきた。



「寒いね…」



どこに、行けばいいんだろう。


迅のところに帰らなきゃ…


迅は――…


フラッシュバックするかのように、さっきの幸せそうな2人の映像が流れ込んでくる。



「う……っ…」



同時に、吐き気が体を襲ってくる。
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