強迫性狂愛
さすがに、公道で戻すわけにはいかないと思った百花は、必死にわき道にあるコンビニに入ってそのトイレで、胃液を吐き出した。


今朝食べたものは、全部戻した。


だから、吐き出すものなんて何もない。


あるとすれば――…



「うっ、……っ、ぁは…」



何度も襲う吐き気に、涙が零れてくる。


必死で、吐き気を押さえながら、コンビニで温かいお茶を一つだけ買ってまた、みぞれが舞い落ちる道を歩き出した。
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