強迫性狂愛



「迅…?どうして…」



どうして、ここに迅がいるの?と聞こうとした時には、すでに迅の腕の中にいた。



「迅…、いたぃ…」



ひどく強い力で抱きしめてくる迅に、少しだけ困りながらも、本当は嬉しくて、この手が冷たくてかじかんでいなければ背中に手を回したかった。



「どこに行ってた?今何時だと思って―」


「どこって…」



そんなの迅が一番知っているはずなのに、ひどいね…



「百花?大丈夫か?」


「…ん…、」



迅の腕の中は、ひどく心地よくて、そのまま眠ってしまいそうになる。
< 501 / 745 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop