強迫性狂愛
「迅…?どうして…」
どうして、ここに迅がいるの?と聞こうとした時には、すでに迅の腕の中にいた。
「迅…、いたぃ…」
ひどく強い力で抱きしめてくる迅に、少しだけ困りながらも、本当は嬉しくて、この手が冷たくてかじかんでいなければ背中に手を回したかった。
「どこに行ってた?今何時だと思って―」
「どこって…」
そんなの迅が一番知っているはずなのに、ひどいね…
「百花?大丈夫か?」
「…ん…、」
迅の腕の中は、ひどく心地よくて、そのまま眠ってしまいそうになる。