強迫性狂愛

――…



扉を閉めてから、奥のベッドに眠っている百花の元へと向かう。



「百花……」



いつもは、血色のいい頬が、気のせいかひどく白く見える。


そっと、布団から出ている細い手を取り


自分の両手で包み込み、祈るかのように―…


一晩、百花の傍を離れずに過ごしたのだった。
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