強迫性狂愛
――…
「ここが職員室になっていますが、一人でも大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。紅とは一緒かな?クラス」
「大丈夫ですよ、たとえ遠いクラスでもいつでもお側に参ります」
「……かっこいいね!紅って!なんだか惚れちゃいそうだよ!」
突然柔らかい体がギュムッと抱きつかれたことに、驚いて目を見開いていると百花様は、相変わらず可愛らしい笑顔で職員室へと入った。
「――…編入試験なしで、特進クラスだなんて、前代未聞よ」
ブツブツとセンスゼロの赤いめがねのフチに触りながら少しヒステリックそうな…この女の先生が私のクラスの担任の先生みたい。
「宮原 百花さんね?」
「はい」
「今から教室に案内するわ、ついて来て」
颯爽とイスから降りて、カッカッとハイヒールがよく似合うこの人は
なんていうか、苦手な部類に入りそう…。