強迫性狂愛
こんなときに、優しくしないで…


一人にしないで…


離せなくなる。


こんなにどん底にいるときに握ってくれた翔くんの手を――…離せなくなる…。


百花は、翔の手のぬくもりにひどく安心して、涙を零したまま眠りについた。



「………」



眠った百花の涙の後を拭い、俺は静かに息を吐いた。
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