強迫性狂愛
教室の扉にしては、綺麗すぎる扉を開いた先生に続いて入っていく。



――…紅っ!!



入って一番最初に飛び込んできたのは、さっき別れたばかりの紅。

嬉しくて顔を緩ませていると


「宮原さん。挨拶をお願いできるかしら?」

「あ、はい。宮原 百花です。よろしくお願いします!」


精一杯元気よく挨拶をしたつもり、

なのに、なんの反応もないことに気付いた。

教室の様子に視線を泳がせれば、ほとんどの生徒がパソコンを開いていて、私のことなんて見てもいなかった。

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