強迫性狂愛
「私、目が悪くって…」

「早くしろ」


黒澤迅には、このクラス全体の空気が読めないの?!

偉そうにして…

何様のつもり?!


しぶしぶ席についてからチラッと隣を見ると


瞳を閉じたまま、イスに寄りかかっている姿は


今にも消えてしまいそうな儚さをもっていて……


思わず


「大丈夫?」


相変わらず冷たい手を、そっと握っている自分がいた。
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