強迫性狂愛
「ここは…」

「ここは?」

「私用の部屋だ」


――…学校に自分の私用の部屋?

腑に落ちないまま、大きすぎる程でもなく、小さすぎるわけでもない広さの中に立ち並ぶ本をなんとなく視界に入れていく。



「百花」

「んー?なに…」


見たこともない古そうな本ばかりで、どれがどういう本なのかいまいちわからず、彼の言葉に曖昧に答えていると



「百花…」

「ひゃ…っ」


後ろからギュッ、と強く抱きしめられた。

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