強迫性狂愛
迅と学園に着いてからも、手を繋いだまま歩いて教室に入ると


今までとは違う視線を向けられた。



「お、おはよう…」



静かにクラスメイトに呟いて迅の後に続いた。


な、なんだろう…


なんで、こんなに視線を感じるの?


席について、今日の授業のことを考えることで気をそらしていると



「迅っ」



柚香さんの声が聞こえた。



「百花さんもおはよう」



にっこりと笑う柚香さんに戸惑いながらも、小さく笑って頭を下げた。



「迅もおはよう」



返事がないのも、まるで気にしないかのように、柚香さんは迅に何かと話しかけていた。
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