強迫性狂愛
「…お父さんは…?どこ、なの…?」


「百花…」


「さて…、私にはわからないな」


「………」


「どう…して……?」


「百花ちゃん。僕はね、果音だけが欲しかったんだ。果音だけ。僕の果音を奪い取った男となんて一緒にする訳がないだろう?」


「お父さんはっ…」



目を見開いて、俺に腕に手をかけて混乱する百花を必死で宥めた。



「どこぞの墓にでも入ってるんじゃないか?私にはわからないことだがね」


「うそ…っ!お父さんとお母さんは、とても仲が良かったのに!それを引き離すなんて―…」



百花の必死の言葉に、胸が痛くなる。


俺は思わず、強く瞳を閉じた。
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