強迫性狂愛
「あの時、百花に会って話していたら、そうは俺は思っていない」


「………」


「今だから、向き合えた。…俺は不謹慎かもしれないが、ここにいた、子供に感謝している」



そっ…と私のお腹を優しくなでる迅の行為に、ただ、目を見張った。



「お前と向き合えるきっかけを作ってくれた、と感謝している」


「……迅」


「それでも…」



グッと私を引き寄せて、そのまま流れるようにベッドへと倒れこんだ。



「…悪かったと思ってる」


「………」


「これほど、自分に腹を立てた経験はない」


「………」


「これほど…っ、悔やんだことなどない…」



迅の肩が僅かに震えていたことに気付いて、顔を覗こうとしてもそれを許してなどくれなくて。



「迅…」


「許してくれ…」



私の胸に顔を埋めたまま、体を震わせて、そう懇願する迅に、思わず私の涙も零れ落ちる。
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