強迫性狂愛
「もちづきかいと、さん」

「なぁ、ちんちくりん」

「……っな、なんですか!」


私はちんちくりんなんかじゃっ…


「なんだよ、自分で認めちゃったよ。自分がちんちくりんだって」


そう言ってゲラゲラ笑う望月さん。

ちょっと、ううん、かなり苦手なタイプ…。


「朝からうるさいな、海斗」


届いたもう1人の声に後ろを振り返ると


「おっす!功!」


ほんのりと小麦色の肌をした、黒髪の短髪の男の人が後ろに立っていた。


「おはよ、迅」

「あぁ」


私の目の前を通り過ぎて迅の側に行くこの人は…


誰なんだろう――…


「百花」


ヒヤリ、と私の手の甲に冷たい迅の手が重なったことに、思わず迅の方に振り向くと


「功だ」

「迅、それじゃわからないよ。初めまして宮原さん、高浜 功です」

「あ、……はい」


この小麦色をした男の人は、高浜 功さん。


顔を見て名前を覚えていると


ヒソヒソと周りから声が聞こえてきた。

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