強迫性狂愛
「もう休むか?」


「…大丈夫だよ」



迅は、きっと私の体を心配してる。


もう、あの時の痛みなんて……ない。


だから



「平気だよ…。大丈夫、気にしないで」



迅にこれ以上負担に思って欲しくなくて、自分の中での精一杯の笑顔で笑った。



「――…触れてもいいか」


「え…?」



迅がそっと私の手を取って、優しく重ねた。



「百花に、触れてもいいか?」


「………」



どうして。



「触れても、いいのか?」



迅が、傷ついたような顔をするの?
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