強迫性狂愛



「大丈夫…だよ?」


「………」



静かに席を立って、迅は私の傍にきて、イスに座ったままの私を抱きしめる。



「迅、姿勢辛くないの?」


「………」


「迅、私…」


「このままでいい」


「……迅」



優しくて、温かい迅の体温に体を預けた。


その日は、ただ2人抱きしめあって眠っただけだった。


けれど、百花は今までとは比べ物にならないほどに、迅の心に寄り添えた、そんな気がしていた。
< 685 / 745 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop