強迫性狂愛
「百花…」



私の頬にほお擦りをして、迅が私の涙を拭ってくれる。



「……あぁぁ…っ」



迅の腕に閉じ込められたまま、大声を上げて泣いた。


図書室の向こうに、聞こえているとかそんなのは、どうでもよかった。


声を上げて、泣きたかった。



「俺を、憎め」


「う…っ、うぅぁあー」


「百花、俺を憎んでいい」



迅の言葉に、ふるふると首を振る。



「やだぁ、憎んでない…。迅のこと、憎みたくなんてないっ!!」


「憎め」



低くて強い言葉に、ヒュッ、と息を呑んだ。
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