強迫性狂愛
そのまま、サングラスをかけたおにいちゃんと一緒にまた、波間で遊び始めると


「いい子だね」


その言葉と共に、ものすごい力で腕を握られてそのままどんどん沖のほうへと私を浮き輪に浮かべたまま泳いでいく。


一瞬、何が起きたのかなんてわからないくらい



恐くて



恐くて



足がつかない



この感覚…



掴まれた腕の力も、幼い子供には恐怖を煽るには充分で



大声を上げて泣いた。




たまたま、通りかかった若いカップルの人たちに運良く助けてもらったのだと、


後からお母さんに聞いた。

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