強迫性狂愛
急いで顔を上げようとするものの、グッと頭上を誰かが押さえていて体を上げることができない。


そのことに気付いて、サァッと体の血の気が引くのがわかった。


「大丈夫かしら?」

「宮原さん?」


――…声はするのに、目の前に彼女達の足が見えるのに、上がることが出来ない。


限界まで息を止めていると突然、パッと頭上が軽くなったかと思えば、今度は足先を水中で踏みつけられる。


必死で手を動かしても、体は水中から出て行くことはできなくて。



ガボガボ…と息が鼻から、口から…空気が抜けていくのがわかる。

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