悪魔な天使
コイゴコロ
それから数日が経ったある日のこと。
「大運動会だ!」
先生が勢いよく言い放った言葉は、
私が大嫌いな単語No.2だった。
ちなみにNo.1は持久走です…!
「…はぁ…」
「何?お前もしかしてこういうのダメとか??」
「…ち、ちが…!」
「嘘バレバレなんだけど…」
そう言って鼻で笑う。
私、何回笑われてるんだろ?
「それで…運動会委員を決めたいんだが…誰かやってくれるヤツ、いるか?」
そんなこと言ったって…手あげる人なんていないでしょ…
と思った瞬間、隣から信じられない言葉が飛び出した。
「オレ、やります。」
瞬が手を上げる。
「……えぇぇぇええええええ!?嘘?!どうしたの?!どこかぶつけた?!」
いきなり大声を上げた私は、
クラス中から注目を浴びてしまった。
うぅ…恥ずかしい…!
「鈴村、お前も少しは二ノ宮を見習え!お前もやれ!」
…ああ、神様、
あなたはなんて残酷な方なんでしょう…
「…うぅぅ…最悪…」
「一緒に頑張ろうね」
…完全に天使モードだぁあ…!
こういうときばっかりズルい!
でも心の片隅では、
ガッツポーズをしていたりしていた私でした。