悪魔な天使
そして私は
薄暗くて人通りの少ない廊下へと連れて来られた。
「ねぇ、ちょっと、どういうつもり?」
バンッ
「ふわぁっ!」
いきなり私の頭の横に手をつかれ、
壁に追いやられてしまった。
っていうか…顔近い……!
「ね、ねぇ!答えてよ!」
「ん~、俺の正体バラされたら困るから。」
「猫被ってるのがいけないんでしょ!」
「ねぇ、顔赤いけど?」
そんなわけない。
と思ったけれど、
二ノ宮瞬の言う通り、自分の顔が熱くなっているのがわかった。
「い、今は関係ないでしょ?!」
「え~?ねぇ、鈴村って…」
「俺のこと好きでしょ?」
いきなり言われたその言葉に、
驚きの声も出せなかった。
「ねーえ。」
「そ、そんなわけ…ないじゃん…」
自分でもわからない。
私が好きなのは……天使みたいな二ノ宮瞬…。
今目の前にいる悪魔は………
でもドキドキしてる自分がいる。
なんなの?この気持ち。