木漏れ日
小宮と隣の席になって、しばらく経ったある日の放課後。
俺は1人、教室に残っていた。
理由は、昼に雪からメールがきたからだ。

《今日の放課後、蓮の教室で待ってて!》

「蓮、お待たせっ」
「雪。どうしたんだよ」

エヘヘ、と照れたように笑ったかと思うと――…

「なんと!あたし、彼氏できちゃいましたぁ」

……聞き間違いかと、思った。

「え…?」
「だーかーら!彼氏、できたのっ♪」

信じたく、なかった。


「好きだった人に、告白されてね//」


雪が、他の人のモノになるなんて。


「一番に、蓮に報告したかったの!だって…」


その先の言葉なんて、容易に想像がつく。
だからこそ、雪の口からなんて、聞きたくないんだ。

「蓮はあたしの大事な幼馴染みなんだもんっ!」



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