木漏れ日
俺は、伝えることもできない。

その前に、失恋してしまった。

「これからさ、何かあったら、相談に乗ってね??」

「ああ。おめでとう、雪」
「ありがとう、蓮!今、校門に彼氏待たせてるんだ!
あたし行くね?バイバイ」

そう言って、幸せそうに笑顔を残し、雪は教室を出て行った。

俺の頬には、

涙が伝っていた。

と、その時…

ドアが、開いた。

―――雪?

そう思い、顔を上げる。

そこにいたのは…

「小林、くん…?」

筆箱を持った、小宮だった。

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