木漏れ日
「どう、したの?」

そのしぐさが、雪にとても似ていた。

俺は、密かに思っていた。


こいつは、小宮は……


とても、雪に似ていると。

「雪…」

「…え?」

俺は、いつの間にか小宮を抱き締めていた。

「小林、くん…?」

「ゆ…き、雪……雪っ」

分ってる。雪じゃないってことくらい、分ってるんだ。

それなのに、止まらない。

それなのに、小宮は…

俺の背中に、手をまわした。


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