恋愛ビギナー
「お前の部屋は俺の部屋、だろ?」
「ウワーすごい自己中ー」
某アニメの某キャラクターのような言葉をドヤ顔で言ってのけたこの男は、幼稚園からの幼なじみ。
昔はお互いの部屋に行き来しては日がくれるまで遊んでいたけど、私達はもう高校生だ。
歳を重ねるごとに私が律の部屋に訪れる機会は減って、今はほぼ0に近い。
にもかかわらず、
律は度々私の部屋にやってきて、何をするわけでもなく帰って行く。
何がしたいのか、全く分からない。