饅頭(マントウ)~竜神の贄~
「ふ、虎邪様は・・・・・・?」
頭が割れそうな頭痛に耐えながら、神明姫は露に問うた。
連れ帰ってくれたという、虎邪の姿はないようだ。
「神官様は、祭事のために神殿に行かれましたよ。何でも、水害の祈祷とは別に、町の安泰を祈願するんだとか」
意外に良いかたですわねぇ、と言う露に、神明姫は飛び起きた。
が、すぐに頭を押さえて蹲る。
「どうなさったんです。そんないきなり動かれないほうがいいですよ」
「うう・・・・・・。だ、大丈夫よ。病気じゃないから。あの、虎邪様が祭事を? だって祭事は・・・・・・」
終わってなかったのだろうか。
もしかして、自分を助けたことで、何かとんでもないことになっているのでは。
「神殿に行くわ。馬車を用意して」
頭痛を堪えて立ち上がり、露の手を借りて着替えると、神明姫は馬車に乗り込んで、川上の神殿へと急いだ。
頭が割れそうな頭痛に耐えながら、神明姫は露に問うた。
連れ帰ってくれたという、虎邪の姿はないようだ。
「神官様は、祭事のために神殿に行かれましたよ。何でも、水害の祈祷とは別に、町の安泰を祈願するんだとか」
意外に良いかたですわねぇ、と言う露に、神明姫は飛び起きた。
が、すぐに頭を押さえて蹲る。
「どうなさったんです。そんないきなり動かれないほうがいいですよ」
「うう・・・・・・。だ、大丈夫よ。病気じゃないから。あの、虎邪様が祭事を? だって祭事は・・・・・・」
終わってなかったのだろうか。
もしかして、自分を助けたことで、何かとんでもないことになっているのでは。
「神殿に行くわ。馬車を用意して」
頭痛を堪えて立ち上がり、露の手を借りて着替えると、神明姫は馬車に乗り込んで、川上の神殿へと急いだ。